2026年11月20日(金)~ 2027年1月27日(水)
本展は、19世紀に誕生した初期写真術から、現代の新たな表現手段として注目される「オルタナティブプロセス(代替的技法)」までを包括的に紹介する展覧会です。写真史の進展と並走し、互いに影響を与え合いながら発展した多種多様な写真術の変遷をたどり、各時代を彩り視覚表現の地平を切り開いてきた名作の数々をご紹介します。
現在、日常から芸術の現場に至るまで、インクジェットやレーザー露光によるデジタルプリントが主流となっています。しかしその一方で、手仕事によるオルタナティブプロセスは、高精細なデジタルネガから印画紙に焼き付けるといったハイブリッドな手法を取り入れることで、現代写真における極めて重要な表現技法としてその可能性を拡大しています。
本展の導入では、現代のオルタナティブプロセス写真を牽引する研究者、マイク・ウェアの作品を取り上げます。緻密な化学的探求と芸術的感性が結実した作品群は、科学とアートの融合がいかに豊かな視覚体験をもたらすかを物語っています。
続くセクションでは、写真史の黎明期を伝える貴重な作品群が並びます。鏡のような銀板に像を定着させたダゲレオタイプ(銀板写真)の神秘的な輝きをはじめ、ウジェーヌ・アジェがパリの街並みを捉えたアルビューメン(鶏卵紙)プリント、エドワード・カーティスのオロトーン、エドワード・スタイケンのフォトグラヴュール、アーヴィング・ペンのプラチナパラジウムプリントといった巨匠たちの名作を展示いたします。それぞれの技法が持つ固有のトーンや物質的な深み、光の捉え方の違いを比較いただけます。
さらにその先では、安井仲治や梅阪鶯里、ノーマン・ロックス、ピエール・コルディエら、写真の境界線を果敢に拡張しようとした国内外の作家による実験的アプローチを紹介し、現代の最新写真術へと繋ぎます。
初期から現代にいたる写真術の特徴と変遷をたどり、これからの新たな写真の未来を想像する契機となることを願い、本展を構成いたしました。一枚一枚に込められた光と物質の記憶、そして作家たちのあくなき探求の軌跡をぜひご堪能ください。
会期
2026年11月20日(金)~ 2027年1月27日(水)
開館時間
10:00〜19:00
休館日
木曜日、日曜日
2026年12月27日(日)〜2027年1月3日(日)、1月11日(月・祝)、1月15日(金)〜1月17日(日)
会場
東京工芸大学 写大ギャラリー
〒164-8678 東京都中野区本町2-4-7 5号館(芸術情報館)2F
TEL 03-3372-1321 (代)
地下鉄丸ノ内線/大江戸線 中野坂上駅下車 1番出口・徒歩7分
入場料
無料
展示作品
モノクロ・カラー写真作品 約45点
主催
東京工芸大学 芸術学部
企画構成
大和田良 写大ギャラリー運営委員
関連活動
「Mike Ware’s Siderotype」
本展の関連活動として、オルタナティブプロセス研究の第一人者であるマイク・ウェア氏のシイデロタイプ(鉄塩写真)に関するZOOMを用いたオンライントークショーが開催されます。
主催:Japan & Australia Alt Connections
後援:東京工芸大学
日時:2026年11月23日(月・祝)18:00(日本時間)~
出演:Robert Poole、Pradip Malde他(日本語字幕あり)
※参加ご登録は以下のURLより行えます
https://x.gd/0Xcd6