展覧会概要

 平成4年の始まりにあたり、ここに日本を代表する写真家、渡辺義雄、土門拳、木村伊兵衛の3氏の作品を展覧いたします。展示作品はすべて本学コレクションより抜粋いたしました。

 渡辺作品は「古寺大観」から、主として室内の写真を中心に選びました。土門作品は「風貌」の中から、主として芸術家の肖像を選びました。木村作品は「街角」のシリーズから選びました。

 土門拳、木村伊兵衛の両氏はすでにこの世におられませんが、渡辺義雄先生は84歳のご高齢にもかかわらず、現役の作家として制作に取り組んでおられます。また先生は本学の理事、評議員、東京工芸大学同窓会会長をつとめられており、私たちともたいへん深い関係にあります。更に、東京都写真美術館長、日本写真家協会名誉会長、日本写真芸術学会会長の要職にあり、公私ともに多忙な毎日を過ごしておられます。

 三者三様の写真表現の中に、それぞれ異なる個性と写真美学の深い味わいをじっくりとご鑑賞ください。