安達洋次郎
隅田川 1978.4.4

安達洋次郎
地下鉄三軒茶屋駅 1985.1.16

安達洋次郎
六本木6丁目 2001.6.26

展覧会概要

 写真家・安達洋次郎は1943年岐阜県に生まれ、1964年東京写真短期大学(現・東京工芸大学)を卒業し、㈱資生堂宣伝部に入社して広告写真に従事していきます。1982年からはフリーランスの写真家として今日まで広告写真を仕事として活動を続けています。時代を創っていく広告の中にあって、鋭敏な感性と卓越した表現で、歴史に残る広告写真を数多く制作してきました。一方、大学時代から住みはじめた東京を今日までライフワークとして撮り続けています。何気ない東京の日常をキャンディッドに一瞬をとらえた作品は、この作家の写真に対する原点ともいえるものです。そこには、“ぐるりの人々への愛”のまなざしがあり、東京の“ときの変遷”を感じさせてくれるものです。

 この活動の成果を写真展「ぐるりの人たち」として、1974年から1989年まで6回にも及ぶ個展で発表しています。また、1983年には写真集『ぐるりの人たち』を刊行しています。また、2003年には写真展「東京日記 2001」を開催、同時に同名写真集を刊行しています。このシリーズは21世紀の始まり(ミレニアム)に際し、その1年間の東京を作家独自の感性で表現したものです。作者は21世紀に生きたひとりの写真家として、後世に何か残しておきたいという思いを込めています。カメラをそれまでの35ミリ判から6×6判に換え、構成も新たなものですが、作家の基本的思想は前作までの延長線上に位置しています。

 今回、写大ギャラリーでは、写真集『ぐるりの人たち』『東京日記 2001』より選択して、新たな構成で写真展「ぐるりの人たち 1972-2001」と題し、展示します。

 なお、安達洋次郎は自らの写真制作活動のほか、現在は名古屋学芸大学メディア造形学部教授として若い学生の育成に、そして、(社)日本広告写真家協会会長、(社)日本写真協会理事として写真界の発展に尽力しています。





基本情報

会期 2007年9月18日(火) ~ 2007年10月28日(日) 10:00 ~ 20:00
会期中無休・入場無料
会場 東京工芸大学 写大ギャラリー
〒164-8678 東京都中野区本町2-9-5
TEL 03-3372-1321 (代)
地下鉄丸ノ内線/大江戸線 中野坂上駅下車 1番出口・徒歩7分
展示作品 モノクロ写真作品 約50点
主催 東京工芸大学芸術学部