William Henry Fox Talbot
“The Pencil of Nature”
Plate III Articles of China 1843


Edward Weston
"Two Shells, 1927"

Guen Akin & Allan Ludeig
"Rabbit, 1985"

展覧会概要

本展は、写大ギャラリーの珠玉のオリジナルプリント・コレクションより、静物を被写体とした写真作品をセレクションし、写真における静物表現の展開を概観しようとするものです。
絵画における静物画は、その長い歴史の中で様々な様式のもとで寓意的に描かれてきました。そして、写真が発明された19世紀以降には、主題の意味にとらわれず、画面上での構成を重視するセザンヌのような近代絵画も現れました。

写真において静物をモチーフとした作品には、その写実性から立体物の記録に始まり、絵画における静物画の様式に倣った表現や、写真のレンズや光の効果を最大限に活かそうとした即物的あるいは構成的な表現、そして広告などの商品のイメージを伝える表現、さらには、被写体の存在そのものの意味を見る者に考えさせようとするドキュメンタリーとしての表現やコンセプチュアルな表現など、絵画とはまた違った、独自で多様なアプローチの展開が見られます。

本展では、写真家が目の前にあるモノと語り合い、その被写体の存在から何かを導き出そうとしている、様々なタイプの静物写真を展示し、写真における静物表現の可能性を探っていきます。
また本展に合わせて、写大ギャラリーが2009年度に新規収蔵した、ジャン・グルーバーの静物作品5点を初公開いたします。

出品作家

W.H.フォックス・タルボット( William Henry Fox Talbot, 1800-1877 )

イモジン・カニンガム( Imogen Cunningham, 1883-1976)

エドワード・ウェストン( Edward Weston, 1886-1958 )

エドワード・スタイケン( Edward Steichen, 1879-1973 )

ポール・ストランド( Paul Strand, 1890-1976 )

アーヴィング・ペン( Irving Penn, 1917-2009 )

ジャック・ウェルポット( Jack Welpot, 1923-2007 )

グエン・エイキン&アラン・ラドウィグ( Guen Akin, 1950- / Allan Ludeig, 1933-)

カール・チアレンザ( Carl Chiarenza, 1935-)

ピーター・ルーティング( Peter Ruting, 1938- )

ジャン・グル―バー( Jan Groover, 1943- )

オノデラユキ(1962-)、 他

基本情報

会期 2010年5月10日(月) ~ 2010年6月6日(日) 10:00 ~ 20:00
会期中無休・入場無料
会場 東京工芸大学 写大ギャラリー
〒164-8678 東京都中野区本町2-4-7 芸術情報館2F
TEL 03-3372-1321 (代)
地下鉄丸ノ内線/大江戸線 中野坂上駅下車 1番出口・徒歩7分
展示作品 モノクロ・カラー写真 約40点
主催 東京工芸大学芸術学部