展覧会概要


写真サンプル

紙芝居に夢中の子どもたち 佃島 1955年

 東京工芸大学(当時・東京写真工業専門学校、以下 本学)の卒業生で名誉教授であった写真家の田沼武能氏が、2022年6月1日に逝去されました。本学は、氏のこれまでの実績に敬意を表し本追悼展を企画しました。

 本追悼展では、氏のライフワークの一つであった子どもの写真を、本学中野キャンパス6号館にある約160平方メートルのギャラリーで展示します。終戦後の東京から始まり、1960年代より世界120ヵ国を超える国々で撮影された子どもたちの写真の中から、選りすぐりの代表作80点を展示し、田沼氏の70年を超える写真家としての軌跡をたどります。

 氏は、1949(昭和24)年に本学の前身である東京写真工業専門学校を卒業されました。1995年から本学で教授として教鞭を執られ、2004年には名誉教授に就任。その後も学校法人東京工芸大学の理事、評議員を歴任され、本学の発展に多大な貢献を果たされました。

 長きにわたって写真家として第一線で活躍するだけでなく、日本写真家協会会長や、全日本写真連盟会長、日本写真著作権協会会長など、写真界の要職を歴任し、その多大なる功績が認められ、数々の栄誉ある賞が授与されたほか、2019年には写真家として初めてとなる文化勲章を受章するなど、まさに日本の写真界を代表する存在でした。

 作品の鑑賞を通して故・田沼武能氏を偲ぶ追悼展の概要は以下のとおりです。

基本情報

会期
2022年11月4日(金) ~ 2022年12月10日(土)
開館時間
10:00〜19:00
休館日
日曜日、祝日
入場料
無料
会場
東京工芸大学 中野キャンパス6号館 ギャラリー6B01
〒164-8678 東京都中野区本町2-4-7 5号館(芸術情報館)2F
TEL 03-3372-1321 (代)
地下鉄丸ノ内線/大江戸線 中野坂上駅下車 1番出口・徒歩7分
展示作品
モノクロ写真作品 80点
主催
東京工芸大学
協力 株式会社クレヴィス/東京工芸大学同窓会
企画 写大ギャラリー運営委員会

田沼武能(たぬま たけよし,1929−2022)

東京浅草生まれ。1949年に東京写真工業専門学校(現・東京工芸大学)を卒業後、サン・ニュース・フォトスに入社。1951年より新潮社『藝術新潮』嘱託写真家、1965年よりタイム・ライフ社の契約写真家などを経て、1972年よりフリーランスとなる。1984年黒柳徹子のユニセフ親善大使就任後の親善訪問に同行を始める。
1985年に第33回菊池寛賞を受賞。1990年に紫綬褒章、2002年に勲三等瑞宝章を受章し、2003年には文化功労者に顕彰される。2019年には文化勲章を受章。2020年朝日賞特別賞を受賞。
公益社団法人日本写真家協会会長、一般社団法人日本写真著作権協会会長を務めるなど写真界の要職を歴任。東京工芸大学名誉教授、同窓会長。